アブラムシの種類
アブラムシとはカメムシ目(半翅目)のアブラムシ上科に属している昆虫の総称で、別名アリマキとも呼ばれています。植物の上で集団でまとまっていて、あまり活発な動きはしないのですが、維管束に口針を突き刺して植物の師管液を吸って生きています。
実際には小型で弱々しい昆虫ですが、繁殖力は相当強く、農作物につくものでは、作物に害を与え、ウイルス病を媒介することもあって、農業や園芸にとってはやっかいな害虫となっています。
アブラムシには多くの種類(600種類以上)があるのですが、その種類に応じて宿主にされやすい植物が異なっています。
主に4月~6月に野菜や果樹の茎上や葉の表裏両面に現れますが、9月~11月には野菜や果樹から移動して主奇主植物で越冬します。アブラムシはアリと共生しているのは有名で、植物の師管液を吸って肛門からは甘い分泌物を出すのでアリはそれを好んで摂取します。こうした分泌物を与えるかわりに天敵から守ってもらうわけです。
又、単為生殖によっても増えて真社会性を持つので、生態や進化の研究のモデル昆虫にもなっています。
アブラムシの体は太く短く軟らかいのが特徴で、他のヨコバイ亜目の昆虫のように飛んだり跳躍したりしません。羽根がある場合でも膜状でフワフワ飛びます。しかし、羽根があるものはごく限られた期間での出現のようです。